TRAVEL NOTES / NO. 001
2026年8月19日水曜日
旅の物語 · 5分で読める28
一人で焼肉店に入ると、実際に何が起こるか
「2人前から」という決まりには、思っているよりも例外が多い。
文 Find to Send編集部

夕方、焼肉店の前でしばらく立ち止まる。ガラス越しに見える席はどれも4人用、6人用ばかりで、会食の賑やかな声が外まで漏れてくる。一人でドアを開けて「一人前でも大丈夫ですか」と聞くその数秒が、思ったより大きく感じられる。
韓国の多くの焼肉店は、長らく「2人前から注文可能」を基本にしてきた。会食や集まりのように、複数人で網を囲む場に合わせた空間が多いため、一人で来た客はどこか場違いな気分になることもある。
だが、この光景はここ数年で目に見えて変わってきた。「ホンバプ(一人ごはん)」という言葉が新語から日常語になるほど、一人で食事をすることはもはや特別なことではなくなった。飲食店側にとっても、一人客が売上に占める割合が着実に増え、この流れを無視できなくなった。その結果、一人前の注文に対応する焼肉店、一人でも座りやすいバー形式の席、小型の一人用グリルを備えた店が静かに増えていった。
もちろん、すべての店がそうなったわけではない。今も2人前を基本とする店は多い。ただ、その境界線は以前ほどはっきりしなくなった。
- 比較的新しくできた焼肉店ほど、一人前の注文や一人席に対応している可能性が高い——入口やメニューに「お一人様OK」の表示がないか、まず確認する。
- 迷ったら座る前に「一人前でも大丈夫ですか」と聞くのが一番確実だ。断られても恥ずかしいことではない——よくある質問だ。
- チェーン系の飲食店やフードコート、コンビニの惣菜コーナーは、もともと一人客を想定して作られているため気負わずに利用できる。
- 2人前が基本の店なら、食べきれなかった分を持ち帰るのも自然な選択だ。
一人で食事をすること自体より、その店が一人客を受け入れる準備をしているかどうかのほうがずっと重要だ。
地図アプリで「一人焼肉」のように具体的に検索すると、すでに一人客に慣れた店をずっと見つけやすくなる。
結局、その焼肉店は一人前を出してくれた。小さなグリルひとつと一緒に。店の前でためらっていた数秒は、この街がすでに用意していた答えの前で、少し立ち止まっていただけだった。