TRAVEL NOTES / NO. 056

2026年10月8日木曜日

忘れ物 · 3分で読める112

タクシーに置き忘れたスマホ、見つけてくれた運転手に何を渡すべきか

韓国の遺失物法は、落とし物を返してくれた人に支払う謝礼の範囲を定めている。知らないと、お礼の言葉だけで終わらせたり、逆に払いすぎたりする。

文 Find to Send編集部

タクシーに置き忘れたスマホ、見つけてくれた運転手に何を渡すべきか

ソウル市内を走るタクシーを降りて十分後、スマートフォンがないことに気づく。幸い運転手が次の客を乗せる前に気づき、配車アプリに残っていた連絡先を通じて連絡が取れる。待ち合わせ場所で運転手は照れ笑いしながらスマホを手渡してくれる。その瞬間、頭をよぎる問いはひとつだ。今、何をどうすればいいのか。

多くの旅行者はこの場面で財布から数枚の紙幣を取り出して手渡すか、逆にお礼の言葉だけを繰り返してその場を去る。どちらも間違いではないが、韓国の法律がこの状況に対してすでに具体的な基準を設けていることを知る人は少ない。

落とし物をめぐる気まずさは、金額を測る物差しがないところから来る。少なすぎれば誠意がないように見え、多すぎればわざとらしく見える。しかも警察署を介さずその場で直接返してもらう場合は、なおさら曖昧になる。法的な手続きが挟まっていない分、純粋に個人間の判断に委ねられているように感じるからだ。

しかし遺失物法は、警察署を介するかどうかにかかわらず同じように適用される。拾得者が持ち主に直接返す場合も、遺失物センターを通じて返す場合も、法律は物の価額の5パーセント以上20パーセント以下を謝礼として定めている。この範囲は、拾得者の労力と正直さに対する対価として法が定めた基準だ。価額100万ウォンのスマートフォンなら、5万ウォンから20万ウォンの間がその基準になる。

実際に行動するときは、こう考えればよい。

  1. 中古相場や実際の購入価格をもとに物の価額を見積もる。
  2. その金額の5から20パーセントの範囲で、労力の度合い(遠くまで移動したか、長く保管していたか)に応じて割合を決める。
  3. 現金がなければ口座振込でも十分で、受領メモを残しておけば互いにすっきりする。
  4. 返してもらった日から一か月が過ぎると、拾得者はもう謝礼を請求できなくなる点も覚えておくとよい。逆に言えば、それまでは拾得者が正当に求められる権利でもある。

ただし、拾った側が国や地方自治体、あるいは大統領令で定められた公共機関である場合は謝礼を請求できない。

感謝は言葉でも伝わるが、韓国ではその感謝に法律が数字を添えている。

タクシーの後部座席でスマホを再び受け取った瞬間、財布を開くべきか迷う必要はない。数字はすでに決まっており、残るのはその範囲の中で気持ちを決めることだけだ。

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